最終更新 2021.10.26

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「10の姿」とは?保育を通して育ってほしい姿とは?

こんにちは!保育のすすめ編集部です!

「10の姿」ってご存知ですか?

保育士さんや幼稚園教諭さんはもちろん、保護者の方も保育や幼児教育に関わる方にぜひとも知っていおいてほしいものなんです!

今回は、「10の姿」とはなんなのか?といった説明から「10の姿」を実現させるための実践方法についてお伝えします〜!

それでは参りましょう!

「10の姿」とは?

「10の姿」とは、2018年4月に文部科学省によって改定された「幼児期の終わりまでに育って欲しい幼児の具体的な姿」をあらわしたものです。

幼稚園教育要領、保育所保育指針、幼保連携型認定こども園教育、保育要領で重要なポイントとして位置付けられています。

幼児期とは小学校就学前の6歳児までのことで、5領域から10の項目を設定し、幼稚園や保育園、認定こども園での幼児教育において、共通の教育指針とされています。

なお、すべての項目において、育てるべき能力や指標はなく、あくまでの「育ってほしい方向性」を定めたものです。子供には発達のスピードや個性がありますので焦らずじっくり育てていくことも重要です。

10の姿

(1)健康な心と体
(2)自立心
(3)協同性
(4)道徳性・規範意識の芽生え
(5)社会生活・いろいろな人との関わり
(6)思考力の芽生え
(7)自然との関わり・生命尊重
(8)数量・図形、文字等への関心・感覚
(9)言葉による伝え合い
(10)豊かな感性と表現

それでは早速、それぞれの項目について下記の参考文献をもとに詳しく見ていきましょう〜!

参考資料1
「資料6 幼児期の終わりまでに育ってほしい姿の再整理イメージ(たたき台)」

参考資料2
「資料3 「幼児期の終わりまでに育ってほしい幼児の具体的な姿(参考例)」

(1)健康な心と体

目的:保育所生活の中で満足感や充実感を持って自分のやりたいことに向かって心と体を十分に働かせながら取り組み、見通しを持って自ら健康で安全な生活を作り出していけるようになる。(参考資料1)

例)体を動かす様々な活動に目標をもって挑戦したり、困難なことにつまずいても気持ちを切り替えて乗り越えようとしたりして、主体的に取り組む。(参考資料2)

まず1つ目は、「健康な心と体」です。
保育士さんは、園生活の中で子どもたちが好きな遊びを通してさまざまな感情を持ったり、経験ができる環境を用意してあげると良さそうです。安全に遊べる場所を確保したり、子どもたちが多様な遊びを取り入れられるようにする、ことで子どもたちの「健康な心と体」を育む一途となるでしょう。

 (2)自立心

目的:・自分の力で行うために思いを巡らし、自分でしなければならないことを自覚して行い、諦めずにやり遂げることで満足感や達成感を味わいながら、自信を持って行動するようになる。(参考資料1)

例)・生活の流れを予測したり、周りの状況を感じたりして、自分でしなければならないことを自覚して行う。(参考資料2)

「10の姿」2つめは「自立心」です。
保育士さんは子どもが自分自身に対して自信を持ち、生活や遊びの中で自覚をもち、主体的に行動できるように心がけましょう。
保育士さんや保護者が園児に対してできることは、自分で考えて行動できるように十分な時間を与える、1日の流れを把握できるように支援する、などが考えられます。

 (3)協同性

目的:友達との関わりを通じて、互いの思いや考えなどを共有し、実現に向けて、工夫したり、協力したりする充実感を味わいながらやり遂げるようになる。(参考資料1)

例)いろいろな友達と積極的にかかわり、友達の思いや考えなどを感じながら行動する。(参考資料2)

「10の姿」3つめは「恊同性」です。
園生活において、友だちににわかるように伝えたり、相手の気持ちを察したり自分の気持ちを伝えていくことで協同性は育まれますね。
友だちと協力して1つのものを作り上げたり、共通の目的のために意見を伝えたりする場を儲けることで協同性を育てるようにしましょう。

(4)道徳性・規範意識の芽生え

目的:よいことや悪いことが分かり、相手の立場に立って行動するようになり、自分の気持ちを調整し、友達と折り合いを付けながら、決まりの大切さが分かり守るようになる。(参考資料1)

例)相手も自分も気持ちよく過ごすために、してよいことと悪いこととの区別などを考えて行動する。(参考資料2)

「10の姿」4つめは「恊同性道徳性・規律意識の芽生え」です。
友だち・他者の気持ちになって相手の気持ちを考えること、相手に対する自分の気持ちに折り合いをつけて自分の気持ちを整理すること、みんなで使うおもちゃなどを大事にすること、などが例として挙げられます。
保育士さんは園児が自分たちでルールを整理したり、相手の気持ちを理解する時間をしっかり与える必要がありそうですね。

(5)社会生活・いろいろな人との関わり

目的:家族を大切にしようとする気持ちを持ちつつ、いろいろな人と関わりながら、自分が役に立つ喜びを感じ、地域に一層の親しみを持つようになる。(参考資料1)

情報を伝え合ったり、情報に基づき思い合わせたりるようになるとともに、公共の施設を大切にしたり、社会全体とのつながりの意識等が芽生えるようになる。(参考資料2)

例)親や祖父母など家族を大切にしようとする気持ちをもつ。

「10の姿」5つめは「社会生活・いろいろな人との関わり」です。
両親や兄弟、祖父母などの家族を大切にする気持ちや、小学生や中学生、高校生と触れ合うことの喜びを感じられるようになることなどが挙げられます。
保育士さんは小学生との学生交流会運営や地域社会への参加を促すことで、園児の社会生活やいろいろな人との関わりの機会を提供することができるでしょう。

(6)思考力の芽生え

目的:身近な事象に好奇心や探究心を持って思いを巡らしながら積極的に関わり、物の性質や仕組み等に気付いたり、予想したり、工夫したりなどして多様な関わりを楽しむようになるとともに、友達と考えを思い合わせるなどして、新しい考えを生み出す喜びを感じながら、よりよいものにするようになる。(参考資料1)

例)物との多様なかかわりとの中で、物の性質や仕組みについて考えたり、気付いたりする。(参考資料2)

「10の姿」6つめは「思考力の芽生え」です。
さまざまな事象や環境の中で、より深い興味を持ったり、深く知ろうとすることにより、思考力は芽生えます。保育士さんは、園児が園生活の中で、物の仕組みや構造などに興味を持つような用具を使って遊ばせたり、工夫して工作できるような環境を用意するといいでしょう。

(7)自然との関わり・生命尊重

目的:自然に触れて感動する体験を通して、自然の変化などを感じ取り、身近な事象への関心が高まりつつ、自然への愛情や畏敬の念を持つようになる。

身近な動植物を命あるものとして、いたわり大切にする気持ちを持つようになる。(参考資料1)

例)身近な動物の世話や植物の栽培を通じて、生きているものへの愛着を感じ、生命の営みの不思議さ、生命の尊さに気付き、感動したり、いたわったり、大切にしたりする。(参考資料2)

「10の姿」3つめは「自然との関わり・生命尊重」です。
保育園の中庭で動物を飼育したり植物を育てると園児は自然との関わりを感じることができるでしょう。また、中庭のない保育園や幼稚園では、外遊びの際に植物など自然と関わることで自然への愛情を持つことができるでしょう。

(8)数量・図形、文字等への関心・感覚

目的:・生活や遊びの中で、数量などに親しむ経験を重ねたり、標識や文字の役割に気付いたりし、必要感に応じてこれらを活用するようになる。(参考資料1)

例)・生活や遊びを通じて、自分たちに関係の深い数量、長短、広さや速さ、図形の特徴などに関心をもち、必要感をもって数えたり、比べたり、組み合わせたりする。(参考資料2)

「10の姿」8つめは「数量・図形、文字等への関心・感覚」です。
保育士さんは生活や遊びのなかで標識や文字、長さなどの特徴に興味や関心を持つことが重要です。無理に学習させるのではなくいろんな図形を使って遊んだり、文字の大切さに気づかせてあげるようにしましょう。

(9)言葉による伝え合い

目的:言葉を通して先生や友達と心を通わせ、絵本や物語などに親しみながら、豊かな言葉や表現を身に付けるとともに、言葉による表現を楽しむようになる。(参考資料1)

例)相手の話の内容を注意して聞いて分かったり、自分の思いや考えなどを相手に分かるように話したりするなどして、言葉を通して教職員や友達と心を通わせる。(参考資料2)

「10の姿」9つめは「言葉による伝え合い」です。
相手の発する言葉や内容を注意して聞き、自分の気持ちや考えを言葉にして伝えることができるように手助けをします。保育士さんは本の読み聞かせなどを通して、園児が物語の世界に興味を持ったり、思いを巡らせられるようにしてあげましょう。

(10)豊かな感性と表現

目的:生活の中で心動かす出来事に触れ、感じたことや考えたことを自分で表現したり、友達同士で表現する過程を楽しんだりして、表現する意欲が高まるようになる。(参考資料1)

例)生活の中で美しいものや心を動かす出来事に触れ、イメージを豊かにもちながら、楽しく表現する。(参考資料2)

「10の姿」最後の項目は「豊かな感性と表現」です。
相手の話を注意して聞いたり、自分の意見や感情を言葉で伝える意欲を高めることです。自分の考えをまとめて伝えたり、相手の感情に合わせてコミュニケーションを取れるようになるといいでしょう。

「10の姿」まとめ

いかがでしたか?保育や幼児教育の現場での生活や遊びを通して得られる内容でしたね!無理に習得させたり達成させたりする必要はありませんが、園児の発育の手助けとなるよう、上記の10の姿を意識して保育してみてはいかがでしょうか?

今回はここまでです!
ありがとうございました!