最終更新 2021.10.26

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保育士の処遇改善手当について解説【2024年(令和6年)最新版】

処遇改善手当って…なに?

このような疑問にお答えします。

この記事では、『保育士の処遇改善手当』について解説していきます。後半部分では、「処遇改善手当をもらえない場合」について解説していますので、ぜひ最後までお付き合いくださいね。なお、保育士が受けられる手当の種類について知りたい方は「」をご覧ください。

【目次】
【保育士の処遇改善手当|2024年最新】そもそも処遇改善手当とは?
【保育士の処遇改善手当|2024年最新】処遇改善加算は3種類
【保育士の処遇改善手当|2024年最新】処遇改善手当で支給される金額
【保育士の処遇改善手当|2024年最新】2023年との比較における変更点
【保育士の処遇改善手当|2024年最新】処遇改善手当をもらえない場合とは?
【保育士の処遇改善手当|2024年最新】自治体が支給する手当も調べましょう
【保育士の処遇改善手当|2024年最新】手当の種類を知り転職に役立てましょう
【保育士の処遇改善手当|2024年最新】転職を考えている方へ

 

 

【保育士の処遇改善手当|2024年最新】そもそも処遇改善手当とは?

【保育士の処遇改善手当|2024年最新】そもそも処遇改善手当とは?

保育士の処遇改善手当は、2013年から内閣府が実施している「処遇改善加算」制度に基づいて支給される補助金のことを指します。この制度は、長年の課題であった保育士の待遇を改善し、離職率の低下を実現するために導入されました。というのも、保育士は他の職種と比べて給料が低く、労働環境や労働条件が悪い傾向にあるため、慢性的な保育士不足が続いています。このような状況が続いていることから、この問題を解決するために、保育士の給料アップを目的とした「処遇改善加算制度」がスタートしました。「【2024年最新】保育士の給料は上がる!処遇改善の内容や給料アップの方法を解説」や「【2024年最新版】保育士の給与が引き上げられたって本当?対象者や引き上げ額は?」でも同様のことを伝えています。

 

 

【保育士の処遇改善手当|2024年最新】処遇改善加算は3種類

【保育士の処遇改善手当|2024年最新】処遇改善加算は3種類

処遇改善加算には、「Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」の3つの種類があり、それぞれの要件を満たした場合に補助金が支給されます。

 

処遇改善等加算Ⅰ

処遇改善等加算Ⅰは、平均経験年数に応じて手当が加算される制度です。この制度では、国から支給される手当が保育園を通じて保育士に支給される仕組みになっています。つまり、保育園の判断によって手当が職員に配分されるため、個々の受け取り額は保育園によって異なることがあります。したがって、手当の金額は一概には言えませんが、一般的には月額1万2千円から最大3万8千円(2〜12%)程度の給与増加となります。なお、処遇改善等加算Ⅰは、保育士の給与を安定させるために導入された制度です。保育士が職場に定着し、働き続けられる給与水準の確保を目指しています。詳しくは「【2024年(令和6年)最新版】保育士・幼稚園教諭の給与はいつから上がる?処遇改善は?給料アップの仕方!」をご覧ください。

 

<処遇改善等加算Ⅰの対象となる保育士の条件>

処遇改善加算Ⅰは、正規職員だけでなく、1日6時間以上、かつ月20日以上勤務する派遣職員やパート・アルバイトなどの非正規職員も対象です。また、処遇改善加算Ⅰの加算率に影響する「勤続年数」には、以下の施設での勤務経験も合わせることができます。

・教育・保育施設、地域型保育事業所
・幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学、高等専門学校、専修学校
・社会福祉事業を行う施設・事業所・児童相談所における児童を一時保護する施設・認可外保育施設
・病院、診療所、介護老人保健施設、介護医療院、助産所(保健師、看護師または准看護師に限る)

 

 

処遇改善等加算Ⅱ

処遇改善等加算Ⅱは、若手や中堅の保育士に対して一定額の手当が加算される制度です。処遇改善等加算Ⅱは、役職を設け、園長や主任以外の職員がキャリアアップしやすい環境作りを目的とした制度になります。そのため、園内で役職を設けるなど、職員の処遇改善を行っている保育施設に「キャリアアップによる処遇改善に必要な費用」が加算されます。なお、処遇改善等加算の創設によって、新たに「保育士キャリアアップ研修制度」も創設されています。保育士はキャリアアップ研修を受講することで、処遇改善の対象となる各役職を目指しやすくなります。保育士のキャリアアップ研修は以下の8つの分野に分かれています。

・乳児保育
・幼児保育
・食育・アレルギー対応
・保健衛生・安全対策
・保護者支援・子育て支援
・保育実践
・マネジメント

一定の要件を満たし8つの研修を修了した後、職務分野別リーダーに昇進すれば、月額5000円の手当を受け取ることができます。さらに、専門リーダーや副主任保育士として昇進すれば、最大で月額40000円の手当が支給される仕組みです。詳しくは「【2024年度(令和6年度)最新】最新保育士の処遇改善手当ての額や支給条件、現状をわかりやすく解説!」をご覧ください。

 

<処遇改善等加算Ⅱの対象となる保育士の条件>

処遇改善加算Ⅱを受給できる保育士は、「3年以上の保育士経験があり、所定のキャリアアップ研修を規定数修了した職員であること」です。また、職務分野別リーダーは園長・主任保育士を除き職員の5分の1の人数まで、専門リーダー・副主任保育士は3分の1までと定められています。

 

 

処遇改善加算Ⅲ

処遇改善加算Ⅲは、労働条件の改善を促進するための制度です。処遇改善等加算Ⅲは、令和4年10月1日に改正された「特定教育・保育、特別利用保育、特別利用教育、特定地域型保育、特別利用地域型保育、特定利用地域型保育及び特例保育に要する費用の額の算定に関する基準等」に、以下のように定義されています。

 

当該施設等において、賃上げ効果が継続されることを前提に、追加的な賃金改善を行う場合に加算されるものをいう。(出典:内閣府

 

つまり、この制度の目的は、労働環境の改善が職場全体に持続することを前提に、追加的な賃金改善が行われることで、保育士や教育関係者の「モチベーション」や「働きやすさを向上させること」にあると言えます。なお、処遇改善加算Ⅲで支給される金額は、月額9,000円(収入の3%程度)になります。

 

<処遇改善加算Ⅲの対象となる保育士の条件>

保育所や幼稚園等に勤務する職員が対象となります。また、非常勤職員や派遣職員も対象とすることができます。

 

※処遇改善等加算について詳しく知りたい方は「保育士の給料が4万アップって本当?保育士処遇改善等加算について徹底解説」や「【2024年最新】保育士の平均年収はいくら?都道府県・年齢・役職別に紹介」をご覧ください。

 

 

【保育士の処遇改善手当|2024年最新】処遇改善手当で支給される金額

【保育士の処遇改善手当|2024年最新】処遇改善手当で支給される金額

処遇改善手当で支給される金額を整理すると、以下の通りです。

・処遇改善加算Ⅰ:月額12,000円~最大38,000円(収入の2~12%)
・処遇改善加算Ⅱ:月額5,000円~40,000円
・処遇改善加算Ⅲ:月額9,000円(収入の3%程度)

現在、全国的に保育士不足が続いており、今後も保育士の安定確保のために賃上げへの取り組みは続けられると考えられています。

 

 

【保育士の処遇改善手当|2024年最新】2023年との比較における変更点

2024年度から処遇改善加算制度が大幅に変更される可能性があります。以下、2023年との比較における変更点です。

 

<処遇改善等加算Ⅰ~Ⅲの一本化>

2024年、こども家庭庁は「第5回子ども・子育て支援等分科会」で「処遇改善等加算Ⅰ~Ⅲの一本化」を検討することを発表しました。2024年度(R6)からは、計画書の提出が原則廃止され、2025年度(R7)に向けて一本化の検討が実施されます。なお、現在、処遇改善等加算Ⅰ~Ⅲには事務手続きが複雑で負担が重いとの指摘があります。したがって、2024年度(R6)からは、事務手続きの簡素化を行い、負担の軽減を図る予定です。詳細は「こども家庭庁のホームページ」にて公開していますので、ご興味のある方はご覧ください。

 

 

【保育士の処遇改善手当|2024年最新】処遇改善手当をもらえない場合とは?

【保育士の処遇改善手当|2024年最新】処遇改善手当をもらえない場合とは?

保育士の処遇改善手当は、認可保育園を対象とした手当です。そのため、認可保育園以外の保育園で働く場合には、受けることができません。すべての保育園で処遇改善手当が受け取れるわけではないため、注意しておきましょう。なお、処遇改善手当を受け取るためには、保育園側が受給手続きをする必要があります。受け取った処遇改善手当は、基本給とは別で支給されるため、給与明細で確認してみてくださいね。

 

 

【保育士の処遇改善手当|2024年最新】自治体が支給する手当も調べましょう

保育士の処遇改善手当に加えて、自治体が支給する手当も確認しましょう。各自治体では、保育士不足を解決するために独自の手当を支給しています。例えば、東京都江戸川区では、市内の保育園で働く職員向けに「月額最大5万円の手厚い加算」や「5年ごとの節目に10万円の報奨金を支給する」など、独自の手当を提供しています。

 

<月額最大5万円の手厚い加算>

保育士を支援するため、区独自の補助(1万円相当)と東京都キャリアアップ補助(4万円相当)を合わせて、月額最大5万円相当をお給料に加算しています。

 

<勤続5年に達した翌年度に10万円の報奨金>

保育士を支援するため、勤続5年に達した翌年度に10万円の報奨金を支給しています(5年・10年・15年・20年…)。

 

各自治体に支給される手当や条件は異なるため、事前に十分な確認が必要です。したがって、保育園で働く際は、対象地区の自治体から支給される手当の有無を「自治体のサイト」で調べることをおすすめします。自治体が支給する手当についてご興味のある方は「保育士等就職支援金事業について解説しているサイト」や「保育士応援手当及び一時金について解説しているサイト」、もしくは「保育士等処遇改善助成金について解説しているサイト」や「私立保育所等の保育士支援について解説しているサイト」をご覧ください。

 

 

【保育士の処遇改善手当|2024年最新】手当の種類を知り転職に役立てましょう

【保育士の処遇改善手当|2024年最新】手当の種類を知り転職に役立てましょう

保育士に支給される手当は、保育園を選ぶ上で重要な要素です。手当の種類や条件を把握することで、より満足できる収入に繋げることが可能です。したがって、保育園へ転職する際は、手当の有無や支給条件を確認してください。各手当の内容や支給条件を把握することで、理想の職場を見つける一助となるでしょう。「保育士の給料は上がる可能性はある?待遇改善や給料UPの対策【2024年版】」でも同様のことを伝えています。

 

 

【保育士の処遇改善手当|2024年最新】転職を考えている方へ

【保育士の処遇改善手当|2024年最新】転職を考えている方へ

「給料の高い保育園に転職しようかな…」と考えている方には、転職エージェントの利用をおすすめします。転職エージェントを利用すると、転職に関するアドバイスだけでなく、「履歴書の作成」や「面接の練習」なども行ってくれます。また、転職エージェントには、求人サイトには掲載されていない「非公開求人」が存在するため、競争率が低い「優良企業の求人」を紹介してくれるかもしれません。理想の保育園へ転職するためにも、ぜひ転職エージェントを利用しましょう。「【2024年最新】保育士の給料・年収一覧!手取りやボーナスも全て徹底解説」でも同様のことを伝えています。